超音波溶着以外の工法
超音波を利用した溶着以外にはステーキング(カシメ)、スウェージング、インサート、ディゲーティング、スポット溶着及び超音波カッターが主に利用されております。各工法について概略説明をさせて頂きます。
超音波ステーキング (かしめ)
プラスチックと金属、異材質のプラスチックなど溶着が出来ない材料の組立に利用されます。プラスチックにボスを立てて、そのボスを超音波で溶かして強度を確保します。
超音波スウェージング (Swaging)
プラスチックと金属、異材質のプラスチックなど溶着が出来ない材料の組立に利用されます。プラスチックの壁を超音波振動で倒し込み、強度を確保します。
超音波インサート (Inserting)
プラスチックに挿入される金属の外径より、若干小さい穴を予め空けておき、超音波振動によって金属を樹脂に挿入して固定する工法です。
超音波ディゲーティング (Degating)
成型機から取り出した成形品のランナーに超音波振動を与えるとゲート部が細い為に超音波振動が集中して成形品をランナーから溶断分離が出来ます。多数個(多数キャビティー)取りの小物部品に最適です。
超音波スポット溶着 (Spot-welding)
2枚のプラスチック板をスポット的に溶着します。
超音波スポット溶着 (Spot-welding)
超音波カッター(Ultrasonic cutting)
超音波カッターはテキスタイルの熱可塑性樹脂フィルム、ラバー織物、不織布などのカット用に設計された装置です。この超音波装置は手動又は自動機に搭載して使用する事が出来ます。
- 硬質で一体のホーンは破損及びエネルギーロスをなくします。
- ブレード(刃)のサポートなしで、ストレートカットが出来ます。
- デュケイン社の超音波プローブシステムと互換性があります。
- 20, 30 又は 40 kHz の周波数で利用が出来ます。
デュケイン社の超音波カッティングシステムはカーボンファイバー、ノメックス及び各種ハニカム(ミツバチの巣)構造の様な複合航空機用材料のカットに適しています。新しい超音波カッティングホーンは長寿命使用の為に交換出来るカーバイトチップが特徴です。
超音波カット用発振器
ハニカム構造のカット
交換可能な先端チップ
自動機用にマウントされたプローブ