iQシリーズ i220 サーボ制御 超音波プラスチック溶着機
デュケインの特許技術Melt-Match(メルトマッチ)技術を搭載した新型超音波サーボプレスシステム“iQ-i220サーボプレスシステム”は、発振器をサーボプレスに内蔵した省スペース型の超音波ウェルダーです。
発振器やサーボコントローラーを内蔵することにより、設置スペースを大幅に削減することができ、また同時に各種ケーブルの接続もほとんど無くなった為(ベースケーブルのみ必要)、配線作業の手間をなくし、接続ミスによる不具合もありません。
コンパクト設計でも、性能は従来の当社サーボウェルダーと変わらず、これまで培われた高精度且つ極めて高い安定性はそのままです。
また多言語表示機能のグレードアップにより、従来機ではiQ-Explorer IIソフトウェアのみで対応していた日本語や中国語、タイ語などのアジア言語の表示も可能になり、更に使い易くなりました。
iQシリーズ i220 サーボ制御 超音波プラスチック溶着機
iQシリーズ i220 サーボ制御 超音波プラスチック溶着機 主な機能
省スペース設計
「アウト・オブ・ボックス」と「プラグ・アンド・プレイ」をコンセプトに設計されたi220サーボプレスシステムは、発振器をプレス内部に組み込むことにより、発振器やサーボコントローラーを設置する場所が不要となり、従来よりも設置スペースを大きく削減することが可能になりました。
イージー・インストール
発振器とサーボプレスが統合され、ほとんどのケーブルは内蔵されて接続済みとなっているため、ベースケーブルと電源ケーブルのみの接続※1で、簡単に配線作業が完了し、すぐに使用することができます。
※ 自動機で使用する場合は、外部PLCと接続するI/Oケーブルが必要になります。
ダイナミックサーボモーションコントロール
統合されたオール電子制御のサーボ技術は、従来の空圧プレス機がもたらす加圧のバラツキを解消し、より高いプロセスの再現性と精度を提供します。
ダイナミックサーボモーションコントロール技術は、ホーンの下降速度、荷重、位置を精密に制御し、より最適且つより強固な溶着をもたらします。
- 再現性と精度に優れたサーボモーションコントロール
- 統合されたMelt-MatchR(メルトマッチ)テクノロジー
- ダイナミック・ベロシティー・メルト・イニシエーション(DVMI)
超音波発振開始直後における溶融初期段階の速度と荷重の精密制御(特許技術) - プログラム可能な速度と位置の精密制御
サイクルタイムの短縮が可能 - 自動機対応で、自動製造ラインでの精密溶着とバラツキの減少を実現
グリーン環境
空圧部品不使用 = コンプレッサエア不要
今日の製造工程における最も高いコストのひとつとして、空圧機器を作動させるためのコンプレッサエアを発生させるエネルギー費があります。コンプレッサが発生するエアのうち、操作に使用されるのはわずか50%で、残りは漏れや浪費により失われます。iQ-i220サーボプレスシステムはこのコンプレッサエアが不要になり、エネルギーコストが削減できます。
電気のみで使用できますので、コンプレッサも工場内の配管も不要になり、トータルでの製造コストは従来の空圧機と比較して大幅な削減になります。
多彩な溶着制御機能
・特許技術の溶融検知機能
荷重トリガーを使用している場合、設定したトリガー荷重値になると超音波を発振開始し、同時にホーンは下降を一旦停止します。樹脂が溶融することによってロードセルで測定している荷重値が低下したことを検知すると、装置は『溶融が開始された』と判断し、そこから下降(加圧)を再開します。これにより、溶着のばらつきを低減させ、また高い溶着強度を得ることが可能になりました。
・溶着距離制御モードでは溶着時の樹脂の溶融量が常に一定になるように発振を制御し、安定した溶着強度を得ることができます。
・位置制御モードでは、常に同じ位置で発振を止めるため、溶着後の製品の高さが常に一定となります。
・エネルギー制御モードでは、一定量のエネルギーを与えるように発振時間を変化させて溶着を行います。
・ピークパワー制御モードでは、発振出力が設定した値(W)に到達した時点で溶着を終了します。カシメやスポット溶着など急激な負荷変動が発生するアプリケーションに対して有効です。
・溶着速度プロファイル機能
溶着中の下降速度は一定速の他、10段階での任意な速度設定が可能な速度プロファイル機能が使用でき、溶着中の樹脂の溶融状態に合わせた最適な速度設定が可能です。
・振幅セグメンテイション(振幅プロファイル)機能
溶着中の振幅を最大で3段階で設定することができ、樹脂の溶融状態に合わせた最適な振幅設定を行うことが出来ます。
iQシリーズ i220 サーボ制御 超音波プラスチック溶着機 主な機能
i220サーボプレス機能
- マルチカラー・ステータス・インジケーターにより、溶着機の現在の状態がひと目で判断できます。
■青:待機状態
■緑:サイクル中
■赤:非常停止状態
■紫:ティーチング中 - ボールねじ一体型構造のリニアサーボアクチュエーター。
- 127mmストロークで様々なアプリケーションに対応可能。コンパクトなリニアボールスライドシステムは、位置精度を高め、スムーズ且つ安定したスライド駆動を可能にします。
- 分解能1μmの非接触式リニアエンコーダーによる高精度且つ高再現性の距離測定。
- 最大2440Nの許容荷重。
- プログラム可能なトリガー荷重は、1N単位で設定可能で、精密でデリケートなアプリケーションに対応します。
- プログラム可能な原位置は、サイクルタイムを短縮させ、セットアップを最適化します。
- 人間工学に基づいたベースとサイクル起動スイッチは、作業者の疲労を軽減します。
- ツイストリリースタイプの非常停止スイッチは、国際安全規格に準拠しています。
- 100%デジタル制御化された全ての発振器の機能とパラメーターは、精密且つ確実な制御を可能にし、また将来的な機能のアップグレードも容易に行うことができます。
- 最新鋭のマルチコア構造による0.5msのデータサンプリング速度は、溶着の精度と信頼性を向上させます。
- デジトラックチューニングは、共振周波数をデジタル的に追尾し、発振周波数とスタック(振動子+ブースター+ホーン)の共振周波数が合うように自動的に設定します。
- オーバーロード保護機能とエラーコードは、発振器を安全な状態に保ち、また不具合発生時のトラブルシューティングを容易にします。オーバーロードの出力リミットは、発振器の最大容量により決められています。
- ラインレギュレーション機能は、入力電圧が変動しても安定した振幅を維持させます。
- ロードレギュレーション機能は、溶着中の負荷変動に関わらず、一定の振幅を維持させます。発振時の振幅レベルは、+/-1%以内に維持され、安定した溶着と溶着サイクル時間の短縮を実現します。
- ソフトスタートアルゴリズムは、音響スタックの振幅をスムーズに立ち上げ、発振開始時のサージとストレスをミニマムに抑え、スタックと発振器の寿命を延ばします。
- 多言語表示機能のグレードアップにより、従来機ではiQ-Explorer IIソフトウェアのみで対応していた日本語や中国語などのアジア言語の表示も可能になりました。
iQシリーズ i220 サーボ制御 超音波プラスチック溶着機 仕様

iQ-i220サーボプレスシステム仕様表
モデル | 20242XC0P7 |
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周波数 | 20kHz |
最大出力 | 2400W |
電源仕様 | 単相AC200-240V 50/60Hz 30A |
溶着制御 | 溶着距離、絶対位置、エネルギー、ピークパワー |
振幅制御 | デジタル制御(20-100%、分解能1%) |
加圧制御 | サーボモーターによる速度制御(一定速または10段階の速度プロファイリング) |
本体寸法 | (W)510×(D)631×(H)Max.1642mm |
本体重量 | 113kg |
ホーンストローク | 127mm |
最大荷重 | 2440N |
対応言語 | 英語、フランス語、ドイツ語、チェコ語、日本語、中国語、タイ語 |
※ 本書の仕様・内容は予告なく変更する場合がございます。